西日本新聞

 人ドラマチック

『 炎が空中浮遊 聖火台を製作 』中島 尚孝 さん (34)

 直径10メートルのアーチの頂点に、ボッと赤い火の玉が浮かんだ。 選手団を待つ福岡市西区の’95ユニバーシアード福岡大会選手村での試験点灯。火は空中で踊り、辺りを幻想的な雰囲気に染めながら一晩中、燃え続けた。アーチは、開・閉会式の会場を含めた四ヶ所に置く聖火台のひとつだ。
 製作に当たっては「いかに火を美しく見せるか」を考えた。火が空中に浮遊するアイデアは上京中の機内でひらめいたもの。組織委のコンぺで一位輝いたと連絡があった時、造形作家集団「邑(ゆう)」の仲間らと歓声を上げ、乾杯した。ステンレス製のアーチは一ミリにこだわり寸分の狂いもないように曲線をつくった。
 大会後は撤去される運命。「邑は福岡生まれ。いまは外国人の彫刻が目立つが、いつかは福岡の風土を反映した作品でふるさとを埋めたい」。炎の向こうに夢が広がる。
 記事提供 西日本新聞社
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